17歳の約束
「じゃあ、私も行くわ。奈津美、お大事にね。またメールしようね!電話も!」

「うんっ!明日も来てくれる?」

「来るよ!絶対来る!」

「うん。待ってる!」

望はさよならやばいばいは言わずに出て言った。

さよならやばいばいは別れの言葉…。

あたし達は別れないもん。ずっと一緒だから…。

別れはない。

それは、勇気も康太も同じことなんだよ………。

「奈津美、皆帰ったの?」

母はあたし達のことを気遣って待合室で待っていてくれた。

「帰ったよ。」
「そう。寂しいわね。さっきまで騒がしかったのに、いきなりしんみりしちゃうんだもの。」
「うん」

体が痛くて………………
あたしは長くないってことを連想させる…。

もし、あたしがいなくなっても、望と勇気と康太をずっと見守るよ。

幸せになるようにさ…。

あたしは無力で…それしかできないけど、皆を幸せにしたいから…

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