17歳の約束
「斎藤さんのこと……?斎藤さんがいなくても授業は受けられるわよ?」

「先生。奈津美はいつ帰ってくるんだろう…」

「………………」

先生は黙って聞いていた

「奈津美は、死なないよね…?」

なんでだろう。さっきまで思っていなかったのに、今になって、奈津美への思いが溢れ出てくる…。

ごめんね…。奈津美。
私、やっぱり、笑顔なんて無理かもしれない…。

「篠田さん…………。」

私が涙を流しているのを見て先生は何も言わずベッドの周りのカーテンを閉めた…。

その時、

「なぁ、先生〜、頭いてぇから熱計る」

康太だっ…!康太の声がした。

「ダメよ。木戸くん毎日来るじゃないの。サボるんなら他あたって」

「サボりじゃねぇし。」

「ここは具合が悪い人が来るところなの。」

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