17歳の約束
恐怖
それから一週間。
香奈は学校を退学した
赤ちゃんはすくすく
大きくなっているらしい。
――――――――――
「望〜!おっはよ!」
「奈津美おはよ〜!」
奈津美は微笑んだ
「確か望って今月が誕生日だったよね?」
「うんっ」
そう、私の誕生日は4月22日。
始業式と近いことから親戚には"卒業したら、卒業祝いと誕生日祝い同時にあげれるから助かるわぁ"などと言われていた。
私はそれが昔から嫌だった。
「今何が欲しいのぉ?」
…欲しい物………。
考えてみれば、私は欲しい物がなかった…。
「私今欲しい物ないよ!物じゃなければ…あるけどね………?」
何言ってんだ。私。
「何何?教えてぇ?」
奈津美の綺麗でキラキラしてる瞳で見つめられたら吸い込まれそうになる
そうなれば、教えるしかない。
「………………お父さん。」
奈津美は驚いた顔をした
「望お父さんが欲しいの?!…さすがに無理かな……。ははっ」
だよね(笑)お父さんなんてくれる人見たことない
「ほかに…ない?」
「んー…。私、奈津美さえいてくれればいいんだ!」
「望〜!可愛いなぁ!んもぅっ!」
頭を撫でられた