17歳の約束
「ちょっと!二人とも?!」

江藤は呼び止めたけど俺らは止まらなかった。

行く途中、望は奈津美のことしか頭になかったのだろう。泣いていた。

「康太、奈津美大丈夫だよね?」
「大丈夫だよ。奈津美だから。」
「うん。」

かろうじて俺の言葉で安心はしていたのかもしれない…。

病院につくと望は病室まで泣きながら走っていた。

「望っ………」
「奈津美が…っ。奈津美が死ぬはずない…っ!」
「ああ………。」

走っているうちに病室についた。

「奈津美っ!」

望は奈津美に駆け寄った。
俺が見た光景。それは…、
点滴の針を何本も刺して、酸素マスクをつけられながらベッドで寝る奈津美の姿だった…………。

隣で母親が奈津美の手を握りしめながら泣いていた…。

「奈津美っ!奈津美っ!」

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