17歳の約束
奈津美は鶴の中身を見たのだろう。

開いてある鶴が一つ、テーブルに置いてあった…。

「奈津美のお母さん…。奈津美、まだいなくなりませんよね…?」

私は泣いていた。

「ええ…。きっと、目を覚ますわ。望ちゃんと康太くんが来てくれたんだもの」

私はその言葉に安心するように、奈津美に駆け寄った。

「奈津美………。望だよ?目覚まして………?」

康太も眉間にしわをよせながら、涙を目にためて奈津美に近づいた。

「奈津美…。康太だぞ」

「奈津美…起きてっ?」

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