記憶の方程式(2011年10月15日更新)



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「こらっ!怜奈!!早く仕度しなさい!!優兄ちゃんが来ちゃうでしょ!?」


「いやぁ!怜奈も一緒にお出かけするぅ!!」


ぐずる怜奈になんとか服を着替えさせる。


今が一番のやんちゃ盛り。


あんなに女遊びが派手だった彼が人生で一番手こずった女の子はきっと怜奈だけだろう。


ピンポーン……


「あっ!優兄ちゃんだぁ!!」



全くこの子は……。


さっきまでぐずっていたのに玄関へ走っている。


「優人、来た?」


「今ね。怜奈がお迎えに行ってる」


2階から降りてきた怜人。



いつもの白衣と違ってラフな格好だけどめちゃめちゃかっこいい。


「兄さん、知奈さん。お姫様を迎えに来ましたよ」


玄関には怜奈を抱っこした優人くん。


「いつも悪いな、優人」


「気にしないで。デート、楽しんできて。ほら、怜奈ちゃん。パパとママにバイバイって」


「行ってらっしゃい♪」


愛しい愛娘にそっと口付けをする。





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