ねぇ…
すると、雅の肩が黒くなる。
そして、臭いにおいが鼻につく。

「雅…!?」

みんなが驚いて見ていると、雅はだんだん黒くなる。
燃やされているのだ。

「熱い…熱い…いやあああああっ」

その瞬間、ひときわ大きくボッと音がして、雅は黒こげになっていた。

「…高倉雅のおかげで、みんな鎖をやらなくて済んだわね。高倉雅、次にはアクマになって…」

それだけ呟いて、少女は消えた。
そして、雅も。

「さっきから…アクマって何だよ」

隆洋が呟いた。

聡司、雅…。
どちらも死んで、「アクマ」という言葉で消えた。
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