ねぇ…
「何でそんな、笑ってられる!」

隆洋は、もうこんなのはやめだ、とばかりに叫ぶ。

「えぇ…?だって俺は死んでないから~」

少年は、そう言った。

「死んでない!?」

隆洋は、目を点にしている。

「うん。この『迷路』からは、アクマの気分で生かすも殺すもできるんだよ!もちろん、扉の外には出られないけれど」

少年は、生きている。

「永遠のイノチなんだ。次のアクマが決まれば、扉の外に出られる。でも、出たっていいことないよね!年取らないんだから」

少年は、ただそう言って遠くを見る。
< 26 / 39 >

この作品をシェア

pagetop