ねぇ…
(私が無事でも、隆洋が…)

真季がずっと考えていると、真季のカードは全てなくなった。
アクマの男の子も…。

(こりゃあヤベェーぞ。この女…ババを持ってやがる)

隆洋は、冷や汗をかいた。

女の子の手元には、カードが二枚。
一か八か。

目をギュッと瞑って、隆洋はカードを引いた。
恐る恐る目を開くとーー…。

「あたしは抜けなきゃね」

女の子が抜けた。

真季の肩の力が抜ける。
同じく、隆洋も。
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