ねぇ…
次は、辛うじて男の子がババだった。

最後は、真季と隆洋ーー…。

(無理だよ。隆洋、私にババをちょうだい)

(ヤベェ、ダメだ。俺がババを引けば……)

真季と隆洋は、互いに考えていた。
カードを引いていくが、ババを持っているのは隆洋のまま。

(ババは…隆洋がまだ持ってる)

(このまま引くなよ、真季…)

隆洋のカードが、あと二枚になる。
二人に緊張が走る。

(どっちがババだろ)

(引くな、引くな…!)

真季が一枚に手をかける。
そのカードは、ババ。
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