ねぇ…
「憎いでしょう?みんなを苦しめたカミサマが」

女の子は歩み寄って手を握ってくる。
冷たい。でもーー…。

「にくい…憎い…ニクイ」

真季の目は、死んだような色へと変わる。
輝きを失う。

「次のアクマ…」

女の子は、真季の耳元で囁く。
するとーー…。

真季の瞳は負の色になり、顔は青ざめる。

心が氷になる。
心が冷たくなる。

女の子が冷たかったのはーー…。

心が冷えたから。
心が冷たいから。
だからーー…。
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