ねぇ…
「ねぇ、真季どうすんのよ…?」

雅が、眉間にシワを寄せて聞いてくる。

「…そんなこと言われても」

真季が言ったのと同時に、聡司が鍵を奪う。

金色の美しい、小さな小さな鍵を見つめた後、面白そうにニカッと笑った。

「とりあえず、このロッカーにでも鍵をさしてみよーぜ」

そう言って、ガチャガチャと開け始める。

「やめなよ…怖いよ…」

真季の言葉にも、耳を傾けてくれない。
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