Caramel*Morning
6*恋って難しい
次の日の朝。
ただいま私は、鏡の前で念入りに身だしなみチェック。
今日は体育があるからポニーテール。
すうっと深呼吸して、笑顔をつくる。
「…よし」
今日は、聞くんだ。
結城さんに、「彼女いますか」って聞くんだ。
制服のポケットの中に、そっと手を入れた。
その中には、初めて喋った日にもらったキャラメル。
なんだか食べるのがもったいなくて、ずっとポケットにしまってたの。
だけど、私はそれを素早く出して包みを開けると、キャラメルを口の中に放り込んだ。
「甘いや」
恋の味だ。
…なんちゃって。
キャラメルに勇気をもらった私は、お母さんに「行ってきます」と言うと、スクバを片手に家を出た。
…そういえば、お姉ちゃん帰ったのかな。
ま、いっか。