Caramel*Morning



「しーちゃん…」


教室に入るなり、私はしーちゃんの席に向かった。


「おはよー芽依。…何、どうした?」


しーちゃんが、心配そうに私を覗き込む。


「私…もう、わかんないよ…っ」


気づけば、私は泣き出していた。


頭を撫でてくれるしーちゃんの手が優しくて、余計に止まらなかった。


クラスの男子や女子がびっくりして私を見ていたから、しーちゃんが保健室に連れて行ってくれた。


もう訳わかんないよ。
どうしてかな。


好きだから、結城さんの気持ち、わかってしまった。


つらい。
痛い。


やっぱり私は、結城さんが好きだったらしい。


今更、だけど。


…あぁ、明日からどうしよう。


そんなことをぐるぐる考えてたら、

「とりあえず寝な」


しーちゃんがそう言うから、私はベッドに横になって眠った。


初めて結城さんと話した日の夢を見た。


キャラメルの匂いがした気がして、切なかった。


ーーー恋って、
こんなに難しいの?


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