Caramel*Morning



「…い、芽依!」


しーちゃんの声で、目が覚めた。


「ん…」


目をこすりながら起き上がる。


「もう下校時間だよ。帰ろ」


「え、嘘?!」


「マジ。よく寝たねーあんたってば」


しーちゃんが呆れたように笑った。


さっきのことに触れないようにしてるのがわかった。


そんなしーちゃんの優しさが、嬉しかった。


「先生には、軽い貧血って言っといたよ」


「ありがと!今度アイスおごるー」


「当たり前」


二人で、ふふふ、って笑った。


やっぱり、しーちゃん大好き。


「…ありがとう」


「は?何か言った?」


「ううん、なんにも」


聞こえてるくせに。
照れちゃって。


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