Violet Moon
「!!」
「やぁ、ラビ」
気づかなかった。
いつの間にか部屋の中に王様が。
「君は何か気づいたようだね」
「…」
ゆっくりとエネミーに近付いた。
「エネミー…まさかエイミーを助けだすとは…さすが姉だな」
「……?」
姉?
「エネミーとエイミーは姉妹さ。」
「意味がよくわかりませんが」
だって、人間と魔女…じゃないか。
生まれた場所も世界も違う。
話が噛み合わない。
「私の妻は実は人間と魔女のハーフでね」
王様は昔話を始めた。