Violet Moon

エルザは町の人々の声を無視して歩きだした。

「あっおいどこ行くんだよ」


マルスはエルザについていく。


「アイク様、どうしてエルザに構うのかしらねぇ」

「汚れがうつったらどうするのかしら」


汚れ、汚れうるさいなぁ……


「同じ魔人に対して汚れ汚れうるせんだよ!!!!」


俺は一言叫んでエルザの元にいった。



「アイク…あんた…」
「俺は間違ったことは言ってない」
「…ありがとう」


初めてだ。
魔界でそうやって言ってくれたのは。


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