Violet Moon
何時間経ったんだろうか。
俺の腕の中には二人の赤ん坊が
「生まれた…だけど、だけど…」
エルザは震えていた。
「一人は魔人でもう一人は人間
ハーフでもない人間」
「なんで…解るの…」
「普通の魔人なら人間か魔人を見抜く能力はないけど
あたしを産んだ母はその能力があるから…あたしにも遺伝であるからわかるの」
魔人の子をエネミー
人間の子をエイミー
そう名付けた。
「もしかしたら…エイミーを魔界で育てれば」
「魔人になれるかもしれない?」
昔読んだ本に書いてあった。
だけどそれは嘘かもしれない…