Violet Moon

父に後継ぎを受け始めたころからだ。
俺の考えも、エルザの考えもおかしくなっていた。

エネミーが変な事を言うようになった。


「妹が助けてって呼んでるの」

毎日、毎日エネミーはそう聞いてくる。

エルザはいつも「妹なんていないのよ」

そうエネミーに言うが

「いるの!!あたしを呼ぶの!!
扉の…扉の向こうから!!!!」


エネミーは走り出した


エルザは病を患っていて
走る事ができなかったから
歩いて追い掛けた


「この向こうから呼んでるの!!!!」

「それを開いてはダメ!!!!」

エルザの声は届かずに
扉を開けたエネミーは光りに吸い込まれて…

そこに立っていた野は


「エイミー………」


エイミーだった。
そのままエルザはバタリと倒れた。



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