Violet Moon
それから、しばらく
ラビはたくさん昔の話をしてくれた
空いた記憶を埋めるように
鮮明に
優しく
私の事を。
「血も止まったみたいだね
もう起きても大丈夫だよ」
ゆっくり起き上がった
ドクンッ
心臓が脈打った
何だろう
何だろう
胸騒ぎがする
「エネミー?どうしたんだい?」
「なんでもないの」
一瞬
あの子が出てきた。
エイミーの淋しげな顔。
「ここに私はいても…
いいのだろうか??」
そんな疑問が頭をよぎった。