爆弾カノジョ
ぴょんぴょんっと俺の周りを飛び跳ねる美香は落ち着きのない。
「ねぇ、庶民の遊びっていうのを教えなさいよ。
先ほど、けん玉に挑戦したものだが中々上手くいかないものだわ。」
美香がテーブルから取ったのは糸で繋がれていないけん玉。
「いや・・・それむしろけん玉と言えない」
「なんと…!!??」
美香はけん玉を落とし、口を手で覆ってひどく驚く。
というか、ツッコミ遅くなったけど、なぜけん玉?
俺ははぁっとため息をつき、
ソファに腰をおろしてからそのけん玉を手に取った。
「お前、この糸が意味ないものだと思っただろ?」
「だって…庶民の遊びってよく分からないのだもの…」
ですよね、お嬢様にはご理解いただけないのかも。
俺は糸を結びなおし、
昔取った杵柄としてけん玉ショーを御披露した。
「お見事だわ!!」
美香は目を輝かせ大げさに拍手する。
紅茶を持ってきた蘭もその姿を見て微笑む。