爆弾カノジョ
俺だけ一人、模試を受けなきゃいけないのかよ…。
まだ肌寒い風が吹く中、
俺は予備校へと足を急がせた。
予備校に着き受付を済ませてから俺は指定された番号の席に座った。
その瞬間、硫黄な臭いがした。
ごめん、間違えた。
異様な匂いがした。
どきつい香水の匂いで鼻が痒くなってくる。
花粉症でもないのに。
この匂いの原因は隣の女。
茶髪のセミロングでセレブ感のある服を着る女は
勉強する様子もなくつまんなそうに赤いマニキュアが塗ってある爪をいじっている。
こういう奴も模試を受けに来るのか。
というかこういう奴に限って良い偏差値を持っていたりするんだよな。
俺も勉強しよっと。
俺は美咲特製の勉強ノートを開き直前勉強を始めた。