爆弾カノジョ
次の日、美香の部屋のドアを開けると、
美香はいつも通り、抱きついて迎えてくれた。
「おかえり!」
「・・・ただいま」
むしろカレカノごっこではなく夫婦ごっこだろっとツッコミたくなった。
彼女はフフンッ♪と鼻歌を歌いながら紅茶をカップに注ぐ。
・・・お前はこれで満足なのかよ。
最近はこいつに同情するようになった。
彼氏になれと言われても、俺は普通にこいつの話を聞いたり
一緒に玩具で遊んだり(けん玉、かるたなどなぜか昔の日本の遊び)
これは彼氏と言えるのか?と誰もが首をかしげるだろう。
だからと言って、カレカノごっこだからと言って、
不純なことに手を出すには相手がピュアすぎて、その責任が取れない。
というか、俺には美咲がいるし、
そこに踏み出したら俺は本当に浮気をしてしまうことになる。
「今日は貴方が好きなチェリーティーにしたのよ」
美香は楽しそうに俺の前にカップを差し出した。