爆弾カノジョ
模擬試験中―。
第問3の問題を解いているとき俺は異変に気付いた。
隣からの視線だ。
直視は出来ないが、隣の女は俺を見て頬杖をついて微笑んでいる。
なんだこの女…。
気にはしていなかったが、さすがにずっと見られるのも集中が出来ない。
我慢の限界を越した俺は右手を上げて、
試験官に告げた。
「左隣の人がカンニングしてきまーすっ!」
「なっ!」
驚いた女は、そのまま試験管に取り抑えされて会場から姿を消した。
「私はカンニングなんてしてないわ!」
誰だってそういうさ。
…げっ!
あと30分しかねぇ!
俺はすぐさま第問3に取り掛った。