あまのじゃくBaby★
アイツが歩き出す前、
一瞬だけ見せた笑顔が、
なんだか切なく見えて、
――ズキン、
胸が痛んだ。
「舞ちゃん…??」
やばっ。
一瞬で我に返る。
あたし、今、先輩がいるの忘れてた…。
「なんかボーっとしてたみたいだけど、大丈夫??」
『あっ大丈夫です!!』
慌てて、笑顔を作る。
そんな風に無理やり笑顔を作ってる自分に、なんだか違和感を覚えて。
でも、どうすることもできなくって。
あたしは先輩の前でただただ笑っていた。