あまのじゃくBaby★
スキキライ
「おい。」
アイツの不機嫌な声が耳に響く。
あたしは徹底的に無視を心がけた。
アイツなんかキライ。
顔も見たくないんだからっ。
「なんで、無視するわけ?」
そんなの自分で考えてよっ。
ボケ。
「いい加減にしろよ。昨日から何を怒ってるわけ??」
不意に右腕を掴まれる。
右腕から伝わるアイツの体温が、限りなくイヤだった。
「キスがイヤだったわけ?」
ため息をつきながら、アイツはそう吐き捨てた。
ため息をつきたいのは、あたしの方だよ…。