あまのじゃくBaby★
恋、花火
「やっと見つけた。」
人通りの少ない体育館裏。
花火が始まる少し前。
あたしを見つけ出してくれたのは、
直也先輩だった。
「突然、走ってどこかへ消えていくから、心配したよ。」
『…すいません。』
先輩には申し訳なさでいっぱいだった。
自分でも、どうしてあんなことしたのかわからない。
激しく自己嫌悪。
先輩は少し髪を乱していて、あたしをめいいっぱい探してくれたのがわかる。
そんな姿をみて、申し訳なさが倍増した。