歪んだ世界
なんか心臓あたりがかゆいってか、
なんなんだー
あれだな
胸くそ悪い!
これだ
「わかったぞ」
俺が呟くと碧は顔いろ変えずにニコニコしたまま
「何がわかったの?」
「お前な!
イチイチ佳那に近いんだよ!!!」
「そー?
そんなんだったら誓も近いよ?」
切り返されると返す言葉がー
「俺は良いんだよ!!!」
「矛盾してるね」
ヴゥー
「お前が佳那に近いと胸くそ悪い!」
俺は餓鬼のように
そう言い残して、廊下を思いっきり走って、階段を一気にかけ上がって
屋上への重たい扉を開いた
俺はドカっと腰をおろして
そのまま寝ころんだ
「意味わかんねーって」
風で木々の葉が揺れる音が心地良くて俺はいつの間にか静かに眠りについていた。