【完】君色フォトグラフ
「うーん・・・・・・。だけど私、一度断られちゃってるから、見せたら嫌がられるんじゃないかなって」


「断られるって何を?」


「和由君の写真を撮ること。俺なんか撮らなくていい、満里奈がいるからって言われたんだ。満里奈にも悪いし」


私は無理に笑顔を作って、ハル君に向けた。


「そうなんだ・・・・・・」


ハル君はシュンと縮こまると、ズズズと音を立てながら、残りの牛乳を吸い込んだ。


「でも和由にそんなこと言われてても、りんりんはこうして写真撮ってるんでしょ?」


「・・・・・・だね」


「・・・・・・それってすごいことだよな」


ハル君は空になったパックをテーブルの上にトンと置くと、私の顔をジッと見つめた。


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