【完】君色フォトグラフ
「あれ?風子ちゃん!どうしたの?」


深山先生を風子ちゃんと親しげに呼ぶ柚さん。

帽子を取ってこちらに向かって走ってくる。

帽子のせいで髪の毛がぺちゃんこになってたけど、それすらキュンとしてしまう。



私、危ない子みたい・・・・・・。



「あんた風子ちゃんってねえ。友だちじゃないんだから」


「でもちょーっぴり嬉しいでしょ?」


「まあ、若くなった気がして悪くはないね」


二人はケラケラと笑いながら話をしている。


「ところで、何か用事ですか?」


柚さんが、深山先生の後ろにいる私を気にしながら尋ねる。


柚さんに見られてる!


私は小さい体をさらにギュッと縮めて、深山先生の後ろに隠れた。


「うん。ちょっとお願いにね。ほら、りん!」


「っぅっわ・・・・・・」


私は深山先生に押され、前に出された。


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