【完】君色フォトグラフ
「へえ・・・柚さんって言うんだ」


私は下がった眼鏡を中指でクイっと戻し、ステージにいる柚さんに目を向けた。



どうしよう・・・めっちゃ格好いいよ。



私が見惚れていたその時だ。


「ばっかみてえ」


ぼそりと呟く声が私の隣から聞こえた。

隣を見るとそこにいたのは、冷ややかな目で柚さんを見つめる、茶髪の男の子だった。



何?

こいつ・・・・・・。


私はムッとして、眉間にしわを寄せた。


ばっかみてえって何!?

失礼な人。


「お前、何見てんだよ」


「へ!?」


「キョロキョロすんなよ。お前だよ。お・ま・え」


「わ、私ですか!?」


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