【完】君色フォトグラフ
「写真撮ってたの?」


ハル君の質問にドキリとして、和由君に向けていた視線を慌ててハル君に戻す。


「う・・・ん」




罪悪感・・・心が覆われていく。




「ねぇ、りんりんそんな顔しないで?」


俯いた私にハル君が声をかけた。


「ごめん。俺気づいてたのに・・・ごめんな」


「え・・・・・・?何が?」


「りんりんが撮ってたのは和由でしょ?あの時撮ってたのも、そうでしょ?」


ハル君の言葉に驚いてハル君の顔をハッと見る。

ハル君は私の顔を見て苦しそうに笑った。


「後ろ乗って。最後くらい彼氏らしく、家までりんりん送っていきたいから」


「だって・・・ハル君試合で疲れてるでしょ?」


「全然。俺なんも活躍出来なかったもん、ほら」


ハル君が背負っていたスポーツバックをカゴにぎゅっと詰め込む。


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