【完】君色フォトグラフ
ハル君がいつものような笑顔で私に微笑みかける。

私はハル君の自転車の後ろに乗った。


だけどこんな時まで、あの日、和由君の自転車の後ろに乗ったことを思い出してる私。




最低だよね・・・ごめんね、ハル君。




「う・・・っく、う・・・・・・」


私は、ハル君の背中にすがりつくように泣いた。

背中から伝わる私の泣き声。

きっとハル君には聞こえていたよね?



だけどハル君は何も言わず自転車をこぎ続けた。




キイイ・・・・・・





自転車が私の家の前で止まった。


「りんりん、着いたよ」


「うん、グス・・・・・・」


私はヨロヨロとハル君の自転車から降りた。


「うわあ、りんりん色気無い顔してる。俺の背中に鼻水ついてないよね!?」


「え、し、失礼だよお!ついてないもん!」


私はすぐにハル君の背中を確認した。



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