COLORS【透明】水晶(クリスタル)の花
大臣たちは
護衛の位置に付き
女性陣は
湯を沸かし
食事を作り
部屋中を飾っている。
穏やかな街並みとは反して
宮殿は
天地をひっくり返した程の
忙しさ
「姫さまの誕生は
未だですか?」
「未だですよ」
「もう、予定を大幅に過ぎているではありませんか」
ずっと待ち望んでいた
伝説の花が
今、ようやく
蕾だしたのだから
みんな
姫さまの誕生を
今か今かと
心待ちにしている。