婚約者☆未満
あたしは慌てて首を振ったけど、伊織は立ち上がり、ずんずんあたしに近づいてきた。
ちょ、ちょっと!
せまる伊織を避けるように後ずさりしたけど、あたしは簡単に伊織に捕まってしまった。
な、なにっ?
アワアワしてる間に、伊織に抱き上げられた。
お、お姫様抱っこ!?
うそっ!
「ちょっと、やめてよ!
おろして!」
叫ぶあたしの声を無視して、伊織はベッドルームに向かった。
えーっ!まさか……
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