婚約者☆未満

「好き。
あたし、伊織が好き……」


「ああ、知ってる」



伊織は不敵に微笑むと、あたしにキスした。




……うん、そうだね。


きっと、伊織にはわかってると思ってた。


でも、自分の口でちゃんと言いたかったんだ。


よかった、言えて……



あたし達は何度も何度もキスした。


もう何度目のキスか忘れちゃったけど、それは、伊織としたキスの中で一番幸せなキスだった。


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