14怪談
僕は彼女に声を掛ける。


聞かずにはいられなかった。




「直子・・どうしてここに・・・・?」





彼女はこちらを振り向かないまま肩までかかる髪をかきあげ、毛先を風に遊ばせた。




そして僕の問いに答えた。




「私がここにいることがそんなにおかしいですか?
別におかしくないですよぉ。だって私はクリスチャンですから、毎週日曜日はいつも教会です♪」


嬉しそうな軽やかな声色で彼女は答えた。




そうじゃない。

そうじゃないだろ・・。



だって君は・・。




「君は成仏したんじゃないのか?」



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