アフタヌーンメロドラマチック
「刹那ちゃんに悪いことばかりしてるわ…」

「刹那は分かってくれる。あいつも家族を亡くしているんだ。家族の大切さは分かってるはずだ」

「夏休みは刹那ちゃんのために、使ってあげなさいね」

「うん」


本当に刹那にはすまないと思っている。

付き合っているのに恋人らしいことを少しもしてやっていない。

それでも何も言わず、次の日には笑顔で迎えてくれる。

その健気さに助けられている。

昨日も、途中で帰って来てしまった。

今日は、朝一にあいつに会いに行こう。

そして一日を過ごして刹那を甘やかしてやりたい。
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