アフタヌーンメロドラマチック
夢を見る少女のような雅美に和雅は首を振る。

「雅美。お前はこの子の母親にはなれない。こと花帰ろうお母さんが心配してる」

「うん。じゃあねお姉ちゃん」

こと花が立ち上がると雅美は突然、こと花を捕まえてナイフを喉元に向けた。

泣き出すこと花

「雅美止めろ!」

「この子を私の子どもにしてよ!」

「ダメだ!その子は百合乃の子なんだ」

「私のいうこと何でも聞いてくれたじゃない。あの人よりも大事にしてくれたじゃない」

「そうだ。お前は大事な妹だから。百合乃にはいつも辛い思いをさせた。けど、こと花だけは奪うことは出来ない」

こと花を抱きしめ、微笑む百合乃が脳裏に映る。
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