これが本当の大恋愛
「班長!」

知美から大事な話を聞き出そうとしているときに私を呼ぶな。

「あぁ、もう〜。お土産は、ちゃんと買えたの?」

「おう、買った。ほらよ」

べつに見せなくていいし。というか、私に見せる必要ない


「というか、翔也は?」

確か、大樹と一緒に店に入っていったはず。


「そうだった。ちょっと来い」

大樹は、私の手を引っ張っていく。


「ちょっと……」

もうひとつ忘れていた。

大樹の嫌いなところ


それは、強引で、わがままなところだ。


「知美ごめん。少し待ってて」

「わかった」

そう言って知美は、小さく笑った。
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