これが本当の大恋愛
私は、特別だれかと約束しているわけでもなく・・・

噴水の前にあったベンチに座っていた。


「お前さ、もしかして、一人なわけ?」

「うるさいな。そういう賢也も一人なんじゃないの?」

「俺は違う」

「はぁ?」

なにが違うんだろう。

どう見ても一人じゃん?!


「あのジェットコースター乗りたいのに、みんな嫌だって逃げてくんだよ」

「……」

もしかして、私に話しかけたのは・・・


「だから一緒に乗ろうぜ!」

私を付き合わせるため?


冗談じゃない!

というか私を巻き込むな。


「嫌だ。絶対イヤ。そんなの一人で乗ればいいじゃん!」

賢也は知らないんだ。

私がジェットコースター苦手なこと。


今まで、そんな話をしたことがなかったから・・・。
< 21 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop