ショートケーキ≪短編≫
「失礼します」



病室のドアを2回叩いてから入って行く。



病室前のネームプレートに叔母の名前が書かさっていたので病室は間違っていない筈だけど…



その時一緒に『望月藍』と書かさったネームプレートが見えたような…



「どうですかおばあちゃん?体の方は?」



母親は叔母と話している。



やることもないし、病室を観察してみるかぁ~



まず、叔母の隣には話しに聞いていた中年の女の人。



そして叔母の前には目に包帯を巻いた女の子。



その女の子の事をボーと見ていると、



「さぁ、帰るからこのショートケーキ、渡してきて」



っと、母親に頼まれた。俺が!?正直、他人と関わりたくないし…


「はいはい…」



実際、面倒くさいけどさっさとやって帰えろ。でもなぁ~目に包帯をした同年代の女の子に話しかけるのは気まずいな…



「すいません。これショートケーキです。良かったら食べてください」



これだけ言えば十分。さぁ!さっさと帰えろ…
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