ショートケーキ≪短編≫
何十分かたった頃、ようやく病室から先生が出てきた。



「先生、藍は!?」



「大丈夫、ただの発作だ。今は疲れて眠ってるよ」



「ありがとうございます…」



病室に入って藍の顔を覗き込む。さっきとは裏腹にとても幸せそうな寝顔している。



俺は近くにあった椅子に座り、藍の手を握った。するとさっきまでの緊張の糸が切れ、一気に眠くなって来た。



「おやすみ藍…」
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