好きなんて言わないよ
ピ―ンポ―ン

……はいはーい

出てきたのはあみの母だった。

「たっちゃん!
どうしたの?たっちゃんも
ドロだらけじゃない。」

「ちょっと、このりんご
取りに行く間、色々あって」

「お風呂貸すわよ、
あみがまだ入ってると思うけど、
それまで家にあがってて。」

「大丈夫、大丈夫。
おばちゃんありがと。
あ、これりんご。
あみも手伝ってくれたんで。」

「こんなにたくさん?
悪いわねぇ。」

「いえ。じゃあまた。」

「ごめんなさいね。
ありがとう、たっちゃん。
気をつけて。」


達也はあみに謝れないまま、
家に帰った。
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