好きなんて言わないよ
「おい、早く来いよ。」
「ちょっと待って、達也速いって。
私は女の子なんだからね、
あんたと違ってそんな体力無いの。」

「お前が遅いのは短足だからだろ。」

「短足短足って…しつこいなぁ。
あんたね、そんなだから
ずっと彼女もできないのよ。」

「お前な。その言葉そっくりそのまま返すわ。」

「うるさい!」

「ほら、行くぞ。」

達也とあみは、いつも一緒だった。

達也とあみは村で
同級生はいなかったから、
一緒になることが多かったのもある。

中学生になって、
村からはずれたところの中学校は
村より生徒も多くて
一学年につき
クラスが二つあった。

二人にとってクラスが二つあることは、
驚きで慣れるか心配だったけど
同じクラスだったおかげか
すぐに打ち解けた。
二つクラスはあったものの
中学三年間も、全部同じクラス。

高校に入ってクラスは
5クラスに増えたけど
また一緒になった。
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