サッカー馬鹿に恋
学校につくと、すぐに朝練が始まった。
あたしは、そんなカッコいい葵が見たくて、サッカー部のマネージャーになった。
「満紅ちゃん!」
『智帆先輩!おはようございます』
申し遅れました。
あたしの名前は、岬 満紅。
葵の名前は、早田 葵。
今あたしの目の前にいる先輩は、同じ女子マネージャーの大島 智帆先輩。
さらさらで長い髪の毛に、
すらっと伸びた背丈。
手足も長くて、顔も性格も問題なし……―。
誰もが憧れる女の人って感じ。
「今日も早田くんと登校してたね」
『葵とは朝練がある日は毎日来てますよ!』
「ふふっ…仲良しだね」
『…あははっ』
否定はしないよ。
だって、仲が悪いわけじゃないんだもん。
いや、むしろ仲はいいハズ。
多分、ね…。