サッカー馬鹿に恋
上には上かぁ…―。
「1年集まれ!!」
監督の掛け声に、1年が集まった。
「多分、新人戦の話だと思うよ」
と、智帆先輩が隣で呟いた。
ちょっと、気になる…。
あたしは耳を傾けた。
「2週間後に新人戦がある。そのためにまず、メンバーを作らなければならない。明後日の放課後、校内戦で決める。いいな?」
「「「はい!!」」」
「よし。じゃあ戻れ」
やっぱり、新人戦の話かぁ…。
そう思っていると、後ろから頭をポンポンされた。
振り返るとそこには、葵。
「俺、新人戦出てやるから」
『まぁ、頑張って?』
「だから明後日までだけど、俺の練習終わるまで帰るなよ」
『……わかった。見てる』
「ん♪じゃあな!」
バカ。
そんな顔されたらこっちまで嬉しくなるじゃん…。