キスから。
…突然唇に
柔らかい感触が重なった。
「ッッ!!!?!?」
どうやら振り向き様に
キスをされたらしい。
同時にホームに
電車が入ってきた。
「んんっ!!?」
俺は突然の出来事に
呆気にとられて
停止した。
―――――――――…
――――――――…
その女の人は
ニコッっと微笑んで
電車に駆け込んだ。
…えッ!!?!?
感触と目で見えた事実に
起こった現状は把握できたが、
展開の早さに
飲み込むことが出来ない俺は
暫くその場で立ち尽くしていた。
―――――――――…
――――――――…
電車の扉が閉まり、
発車のベルが
鳴り響いた時
ふと我に返り
ドアの方に振り返った。