女神と道化と…




辺りが静まりかえる


双子の少女は
まだ虚しく壇上にいた



「お父様、
まだ怒ってらっしゃるかしら」
「お母様に会いたいわ」



双子の少女の目には
やっと枯れた筈の涙が滲む




まだこんな所に来る様な
年齢ではなかったのだ




公爵が
どんなに心配しているだろうか

夫人の目はどれだけ腫れただろう




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