初恋。
瀬名は泣きながら俺の名前を呼んだ



「・・・瀬名」



声を出さずに口だけ動かした


もちろんそんなので瀬名が気づく訳ねぇ


俺はどこまで女々しいんだよ・・・


瀬名に背を向けて歩こうとした時

瀬名が振り向いた


「っ!?」


「汐お・・・」


俺はできるだけ冷静なフリをして
その場を去った




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